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夏の夜空で繰り広げられた「井之川夏目踊り」  (H27.8.23更新)   行事一覧へ
 平成27年8月22日(土)から8月23日(日)の晩に、徳之島町井之川の「井之川夏目踊り(いのかわ なつめおどり)」が催されました。
 これは鹿児島県指定無形民俗文化財で、毎年、8月13・14・15日のお盆が終わった最初の土曜日から日曜日の晩にかけて行われています。
 「井之川夏目踊りに先立って、「浜下り」が行われました。この「浜下り」は徳之島町井之川集落の三か所「宝島(ほうしま)・伊宝(いほ)・佐渡(さど)」に分かれて、井之川集落前の浜で行われました。井之川集落の人々が所定の場所(一親族ごとに集まる場所が決まっています。)に、一親族ごとに一重一瓶で集まり、酒を酌み交わしながら語らう年中行事です。時間は午後5時頃から8時半頃まで行われました。中には10時頃までやっている人たちもいました。
 この「浜下り」の流れは、儀式を行ってから始めます。
 儀式はそれぞれの家庭から持ち寄った御馳走をちょっとずつ取ってカマドの上に載せます。次にカマドの前で、親族の長老が正座して先祖に祈り・唱え(五穀豊穣と親族守りへの感謝・お礼)を捧げます。そして円陣を組みながら語らい飲み始めます。途中で、今年生まれた赤ちゃんに「ミーバマ クマシ(新浜踏まし)」をさせます。これは健康ですくすくと成長するよう祈る儀式です。
 古老の方が、「昔は白浜が続いていたが、今は護岸ができ、砂浜が少なくなったので新浜(ミイバマ)を踏ませる場所がなくなった」と嘆いていました。
 「浜下り」が終わった後、「井之川夏目踊り」は午後10時頃から始まり、朝の9時頃まで踊り明かすのです。「夏目踊り」の名前の由来は夏の節目、夏折目と意味から付けられたようです。
 夏目踊りは「宝島(ほうしま)・伊宝(いほ)・佐渡(さど)」集落ごとに、浜の所定の一か所に人々が集まって始められました。始まりは数人の男女の打つ太鼓(方言:チヂン)がゆっくりスローテンポで鳴り出しました。それに続いて人々が円陣を組み、時計方向と逆に踊り出しました。その太鼓の音を聞いて踊る踊り子がどこからとなく集まってきて、いつの間にか大きな輪になりました。そして、だんたんテンポが速くなり激しく踊り出しました。
 聞くところでは、この踊りは老若男女交互に掛け合いながら歌う「あったら七月」などの三部構成の踊りでできているということです。これが「夏目踊り」の特徴ともいえます。
 この後、各家庭を移動して踊りました。各家庭では準備した飲み物や御馳走、合わせてタオルなどをいただいてから、浜で踊ったように太鼓に鼓動して踊りました。そして次の家へと移動し踊って回りました。宝島(ほうしま)は約90軒を朝まで踊り明かすということです。他の集落も同様です。
 この日は、11時過ぎから小雨が降り出しましたので、途中から中止したところもあったのではと思います。
 ちなみに、この井之川集落からは第46代横綱「朝潮」(故:高砂親方、本名:米川文敏)や、鹿児島市にある城山観光ホテルの創業者「保 直次」を輩出しています。二人とも徳之島町の名誉町民です。

★後程、「YouTube」で、踊りなどを更新致します。


写真1

カマド(正面から)
藁で円形の輪を作り、中に青竹で十の字。
石は浜の平たい石3個を、「コ」の字に組む。
カマド(真上から)
この上に各家庭の御馳走を乗せる。
御馳走は各家庭から少しずつ取る。
以下は、鹿児島県指定無形民族文化財「井之川夏目踊り」







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