4月6日(金)、徳之島の全小中学校で入学式がありました。伊仙町立伊仙小学校では、午前10時から38名の新入生の入学式があり、来賓をはじめ、在校生や父母などに見守られながら祝福を受けました。新入生は体育館に鳴り響く拍手の中、担任の先生の後ろを真新しい標準服を着て嬉しそうに入場してきました。そして担任の先生から名前を呼ばれる場面になると、緊張気味に立って会場の皆さんを向いてお辞儀を上手にしていました。また校長先生や来賓の方の挨拶も行儀よく聞いていました。小学校は国語・算数や体育などのお勉強があり、幼稚園や保育園の時と違います。スタートが大事です。保護者の方の協力も大切な学年です。
ところで昔から、徳之島では小学校に入学した新1年生を祝うのが習わしとなっています。新一年生のお家には親戚の方はもちろん、集落や父母の職場など、多数のお客さんが祝いに訪れます。それで、新1年生のいるお家では総出で御馳走を作ってお客さんが来るのを待ちます。
お客さんは訪問すると、まず新一年生から「お神酒」と「方言:ムリシュ(▲塩・昆布・スルメ)」をもらって座席に座ります。しばらくして、御馳走のお膳が運ばれてきます。お客さんは御馳走をいただくのですが、お膳の手前の右のおわんには「お魚・肉などのお吸い物」、左のおわんには「豚・シイタケ・昆布・野菜などの煮物」、後ろ半分には「刺身や紅白餅など」が供えられております。いただくのに順番があり、右のおわんから先にいただきます。いただいた後、皆さんとお酒を酌み交わしたりお話をしたりして帰ります。
▲の説明 (こんな意味があるのです。)
塩は「きよめる」ため、昆布はお祝いをよろこぶ(よろコンブ)、スルメはなかなかしぶくて何回も何回もかんで食べるところから、しっかり・じっくり・落ち着いて・あせらずに・地道に歩もうという意味が含まれています。
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