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400年前の伝統を引き継ぐイッサンサン(伊仙町木之香集落) (H26.9.5更新)      行事一覧へ
 9月4日(木)、伊仙町の木之香集落と東犬田布集落で、慣例の「イッサンサン(ムチタボレとも言う)」がありました。この行事には、伊仙町立犬田布小学校の両集落の子供会及び青年部・その他集落の人たち大勢が参加して行われました。木之香集落では木之香集落の全子供たちが集落の生活館に、午後6時に集合、そして打ち合わせをして各家回りに出発しました。今年は木之香集落の3つの地区の内、下の地区の約35件の家々を回りました。これまでは3地区をそれぞれに分かれて実施していましたが、児童数が減少したため、木之香集落の子供たち全員で1地区を回ることになりました。
 ところでこの行事の由来は、400年前(琉球王朝時代)、犬田布・木之香集落で、天候不順で農作物が不作になり大飢饉が起こったことが発端です。この頃は、徳之島のほとんどが天水(雨水)に頼った農業(稲作・サトウキビなど)をしていました。そのため、雨が降らないと収穫が減り、飢饉になったと考えられます。その後も飢饉は続きましたが、たまたま申(さる)の年に大豊作になっことがありました。それで集落の人々が、農業が一段落した頃《十五夜前後の戊(つちのえ)申(さる)》に豊年祈願ということで行うようになったと言われています。しかも、犬田布・木之香集落で最初に起こった飢饉は133日も続いたという謂れから、「イッサンサン(133)」と言う名前がついたようです。
 「イッサンサン」で使われる「イッサンボウ」はかかし(田んぼに来るスズメなどの野鳥を追い払うための物)で、竹や稲わらで体の骨組みを作り、古着を着せて、顔には「へのへのもへ」を墨で書き、頭には麦わら帽子をかぶせてあります。
 この行事の主役は子供たちです。昔から「子供は神の子」と言われ、このかかしを子供たちが操り、「ムチタボリ」の唄や島唄に合わせて踊るのがとてもユニークでした。大人も三味線・太鼓・踊りなどで応援しました。昔は暗い夜道を松明(たいまつ)を付けて各家々を回ったそうです。訪問される家では、お餅・お団子・お菓子・ジュースなどを準備して迎えました。子供たちは踊った代わりに、このお餅・お団子・お菓子などをお土産としてもらい、全家庭を回った後に集落の生活館に集合して、分け合って、食べたり持ち帰ったりして、終了しました。


400年の伝統を継ぐ「イッサンサン」(木之香集落) NO.1  (YouTube H26.9.7更新)↓




 生活館に集まった子供たち
 
家を訪問する子供たち
踊りが始まる
お菓子やジュースをもらう
お菓子やジュースをもらう
お菓子などを「てる」に入れる
お菓子やジュースをもらう
イッサンサンをお酒で清める
イッサンサンを清めるお酒
イッサンサンをお酒で清める
三味線に合わせて踊る
イッサンサンと共に踊る
 
 三味線に合わせて踊る
イッサンサンと共に踊る
 
 イッサンサンと共に踊る
イッサンサンと共に踊る
 
 イッサンサンと共に踊る
 イッサンサンをかついで次へ
 次の家へ向かう


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